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暑い時期に倒れやすい人はこんな人

暑い・・・。とにかく暑い・・・。連日の30℃。
30℃ってこんなに暑かったっけ?と感じています。
熱中症や卒中など暑い時期は意外と倒れる方が多くなります。
この頃の亜熱帯地域のような気候ではなおさらです。
台風は赤道直下の暑い気候の中で、海水が温められて上昇気流によって生まれます。
火を焚くとその周りでは風が生まれます。
火がおこると熱い空気がどんどん上昇するのでとても気流が動きます。
このように熱は上昇気流となり嵐のように動く状況を作り出すのです。
このような自然現象を体に当てはめて考えると、同じようなしくみで卒中など急性に倒れてしまう病気が発病する事があることがわかります。
卒中のように倒れてしまう症状のことを漢方の言葉では「中風(ちゅうふう)」といいます。
中風は軽度な場合、倒れるという感じではなく朝起きたら以下のような症状が出ているという感じです。
・顔がゆがんでしまった (顔面の半分の目が下がったり口にしまりがなくなったりします)
・手に麻痺感
・手に力が入らない
・なんとなくしゃべりづらい
・半身の筋力が落ちたように感じる
・後頭部や首がつまったような感じがする
初期はこのような症状なので誰も卒中の初期症状だとは思いません。
これを繰り返しているうちにどんどん悪化して難治性の悪い状態へと発展してしまうのです。
中風にも色々な種類がありますが、ここではこれからの暑い時期に悪化しそうなタイプを紹介しようと思います。
その前に上記のような症状が起床時にあるという方で、休むと楽になるのだけど繰り返しているという方は一度、脳・心臓血管外科辺りを受診して検査される事をオススメします。
もし早期で梗塞や出血などが発見できれば後々が違ってきます。
それでも、現代医学的な治療をすればそれだけでよいのではなく、漢方の治療も併用される事をおすすめします。
もし検査で何の異常も見つからない場合は速やかに漢方治療をはじめましょう。兎角、自覚症状のほうが検査でわかるよりも早く出ている場合が多いので、このぐらい大丈夫だろうと思わず念には念をいれてください。
すでに以前に一度でも卒中などを発病したことがある方は、再発する確立が極めて高いので病院で服用中のお薬がある方もそうでない方も漢方薬を服用されておくことをオススメします。
火がおこると嵐になる確率が高くなる、という事を前述しましたが、火がおこりやすい体とはどういう事なのか、というのが問題です。
漢方の自然現象に準えて考えるように説明をするとこうなります。
カサカサに乾燥している枯れ木があります。
カサカサに乾燥している枯れ木は火をつけると勢いよく燃え上がります。
つまりカサカサに乾燥している体も同じように火(熱)に遇うと体の中で嵐が起こる可能性が高いと漢方では考えます。
カサカサに乾燥している体とはどういうものなのかという事を次に説明します。
「体内がカサカサに乾燥している」ということを漢方では「陰虚(いんきょ)」といいます。
体内の潤いをます予防と養生が常日頃必要となります。
「体内がカサカサに乾燥している」という方は以下のような自覚症状が現れます。
卒中(中風)を一度でも発病したことがある方や、上記しました卒中(中風)初期の症状が出ている方で以下のような自覚症状のある方は、とにかく一刻も早く「陰虚」の漢方薬を服用しておきましょう。
・手の平や足の裏がポカポカと熱く感じる(ほてっている)
・口が渇いて水分がやたらと欲しい
・イライラしやす落ち着きが無い
・ホッペが赤い
・午後になるとのぼせてくる
・寝つきが悪い
・寝汗をかく
・動悸がする
・便がコロコロと固い
・体がやせてきた
「体内がカサカサに乾燥している」という状態がひどくなると顔が更にのぼせてきたり、疲れると体の芯や骨が熱く感じるようになります。
上記症状のある方で以下のような症状のある方はさらに要注意です。
・目が充血しやすく乾きやすい
・めまいがする
・こむら返りがでやすい
・足腰がおもだるい
・腰痛がある
・わき腹が痛み熱く感じる
卒中(中風)になったことのある方、もしくは上記しました卒中(中風)の初期症状が出ている方で、なおかつ「体内がカサカサに乾燥した」体質(陰虚)のある方は、夏の暑さは確実にお体にとって負担となります。
潤いを補い病的な体の熱を冷ますような治療(予防)をしておかないとこれからの時期に命に関わることになりかねません。
更に日ごろストレスの多い方などは火に油をそそぐようなものですから更に予防が重要となってまいります。
検査で未然に全てを把握することはできません。自分の体に現れている様々な症状を、見て見ぬふりをするのではなく、できることなら早めに対処していただきたいと思います。
繰り返して発症した後ではどうすることもできない場合が多々ございます。
未病先防が特に大切な症状なのではないでしょうか。

田辺 豪
大和漢方センター田辺薬局の代表・薬剤師
私が営む薬局は「健康相談薬局」というスタイルが特徴です。
個々の疾病や症状に応じてご提案します。
お客様に対して専属の相談担当者が、ご提案とアフターケアを担当します。
初回の、ご相談から、漢方薬や保健薬、健康食品の選定及び販売、養生法の指導、等の提案及び販売に要する時間は60〜90分を目安としています。2回目以降は30分を目安としています。
漢方と中医学の考え方をもとにした治療観や健康観をもって提案します。
人間にもともと備わる「自然治癒力」を最大限に引き出せるような方法を考えて提案します。
日本国内で製造している漢方薬を取り揃えています。
日本製の独創的な保健薬と健康食品を厳選して取り揃えています。
オーガニックで自然派な保健薬、健康食品を取り揃えています。
希少生薬を活用することがあります。
動物生薬を活用する事があります。
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