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安らかな死

漢方ってすごいな、って思うことは本当に色々ある。
例えば「安らかに死を迎えるという方法」にまでその考えは及ぶ。
私はゆっくりゆるやかに死を迎えたいと思う。
周りにいる家族にはさぞ心配をかけてしまう事になるかもしれないけど、「安らかな死」というものを現代の医療環境で迎えるのは本当に困難だと感じる。
漢方で考える「安らかな死」を迎えるための方法とは「七竅(九竅)」を絶つという方法なのだ。
「竅」とは体にある穴の事で、「耳」「目」「鼻」「口」「前陰(尿道)」「肛門」などの体にある穴を指す。
「口」を絶つという考えは、ものを飲食しなくなるという事だ。
そうすると「排便」や「排尿」は著しく減るだろうし、目も見えにくくなったり、耳も聞こえにくくなる。
こうして様々な感覚を自ずから絶っていくのだ。
命がつきる時にモリモリ食べだす動物などいるはずもない。
当たり前の事をいっているのだ。
でも現代の医療は「生かす事」に注力する。倫理的にも当然の事のようだが、命ある動物で、人間だけは万物の霊長だからとまるで自らを動物ではないかのように誤解してしまう、そんな風潮があるような気がしてならない。
命ある者いつか死すのは当然の事。
自然な死に無理矢理な救命をしすぎるのはどうなのだろうか。
食べられなくなったら点滴をする。そうすれば大小便が出る。
「七竅(九竅)」はいつまでたっても絶つことができない。いいのだろうか。そのような「苦しい死」を作ってしまって。祖母が昨年秋に亡くなった時の事をふと思う。かわいそうだったような、そんな心残りを感じてしまった。
実は「安らかな死」の話は今朝、父から聞いた。
今、こういういい話を父から聞ける自分は本当に幸せなのかもしれない。

田辺 豪
大和漢方センター田辺薬局の代表・薬剤師
私が営む薬局は「健康相談薬局」というスタイルが特徴です。
個々の疾病や症状に応じてご提案します。
お客様に対して専属の相談担当者が、ご提案とアフターケアを担当します。
初回の、ご相談から、漢方薬や保健薬、健康食品の選定及び販売、養生法の指導、等の提案及び販売に要する時間は60〜90分を目安としています。2回目以降は30分を目安としています。
漢方と中医学の考え方をもとにした治療観や健康観をもって提案します。
人間にもともと備わる「自然治癒力」を最大限に引き出せるような方法を考えて提案します。
日本国内で製造している漢方薬を取り揃えています。
日本製の独創的な保健薬と健康食品を厳選して取り揃えています。
オーガニックで自然派な保健薬、健康食品を取り揃えています。
希少生薬を活用することがあります。
動物生薬を活用する事があります。
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